これはむし歯?「くさび状欠損」
歯がしみるのは「くさび状欠損」かも!
毎日きちんと歯を磨いているにもかかわらず、「冷たいものが歯にしみる」「歯ブラシを当てると痛い」と、感じたことはありませんか?
その要因のひとつとして考えられるのが、『くさび状欠損』です。
くさび状欠損とはエナメル質とセメント質の栄目である歯茎部がくさび状に削れてしまう症状のことです。 程度によりますが、歯がこのような状態になると、冷たいものがしみやすく知覚過敏の原因にもなります。 また、痛みがあまりに酷いと神経を取らざるを得なくなったり、進行しすぎると歯が折れてしまうこともあります。
くさび状欠損が生じる原因として意外と多いのが「過度なブラッシング」、
つまり、「歯の磨きすぎ」です。
たとえば、
・力を入れて歯をゴシゴシ磨いてしまう
・しっかり磨けるように硬い歯ブラシを使っている
・1日に何回も歯を磨く
など、特に「歯みがきに熱心な方」ほど、その傾向に陥りやすいです。
また、歯ぎしりとくさび状欠損の関係もあります。
寝ている間や集中している間など無意識に歯ぎしりをしている場合、歯に強い力が加わり続け、歯と歯茎の境目がくさび状にえぐれてしまいます。歯ぎしりは、食事などで意識的に噛んでいるときは自分の体重ほどの力ですが、無意識下の歯ぎしりは人によって1トン以上の力がかかっているといわれています。それほどの強い力は歯に大きな負担をかけるのです。
くさび状欠損は、様子を見ていても自然治癒することはありません。むしろ症状が悪化したり、食べかすや汚れが詰まって虫歯を誘発したりすることも考えられます。歯ぎしりや歯磨きなど日ごろの習慣が原因となるので、まずはこうした習慣を改善するように努めましょう。