特に注意したい「感染の窓」
生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には、むし歯菌はいません。赤ちゃんは大きくなるにつれて少しずつ菌に慣れ、お口の中に健康を保つための良い常在菌を増やしていきます。しかし、家族など周囲の大人が赤ちゃんとスキンシップをとったり、飲み物や食器を共有することで唾液を介し、むし歯菌がうつってしまいます。ミュータンス菌のすみかは「歯」なので、歯がはえてくる時期がもっとも注意が必要です。
むし歯になりやすい時期は3度ある
この感染の窓が開く時期にお子さんの歯をしっかりケアすることは、大切な歯をむし歯から守るために重要です。「感染の窓」というむし歯になりやすい時期は、歯が生えてくる頃と生え変わる頃と言われています。
■乳歯の奥歯が生え揃う頃
年齢でいうと1才7ヶ月から2才7ヶ月の頃です。
大人からむし歯菌が感染しやすい時期でもあります。
■6才臼歯(きゅうし)が生えてくる頃
およそ5才後半から6才頃までです。
この時期に一番奥に生えてくる歯のことを6才臼歯といいます。生えたばかりのこの歯は歯質が弱く酸に弱いためむし歯になりやすいのです。
歯肉から顔を出す間際は、特に歯ブラシが歯の表面に届きにくいため注意が必要です。
■12才臼歯が生え揃う頃
12才臼歯とは、一番奥にある6才臼歯よりさらに奥に生える歯のことで、13才頃までに生えます。
歯ブラシが届きにくく、目視で確認しづらい歯です。歯みがきが不十分になりやすく、6才臼歯と同じく生えてくる最中にむし歯になる子も多くいます。